映画「ブラック・クランズマン」のあらすじ、感想!

映画レビュー

今年のアカデミー賞、「グリーンブック」が作品賞を受賞したとき、
スパイク・リーは激怒して帰っちゃったということがあったそうですね。
それほど、黒人のアメリカでの扱いに対して思いがあるのでしょう…

そして、その思いが詰まったのがこの「ブラック・クランズマン」。
残念ながら監督賞は逃しましたが、見事脚色賞は受賞!
「ドゥ・ザ・ライト・シング」や「マルコムX」のような
メッセージ性の強い作品なのだろうと期待を胸にいざ映画館へ!

ということで、見て参りました「ブラック・クランズマン」。
感想を書いていきます!!!

映画「ブラック・クランズマン」の基本情報

あらすじ

二人の刑事が挑むのは、 史上最も不可能な潜入捜査。

1970年代半ば、アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署でロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は初の黒人刑事として採用される。署内の白人刑事から冷遇されるも捜査に燃えるロンは、情報部に配属されると、新聞広告に掲載されていた過激な白人至上主義団体KKK<クー・クラックス・クラン>のメンバー募集に電話をかけた。自ら黒人でありながら電話で徹底的に黒人差別発言を繰り返し、入会の面接まで進んでしまう。騒然とする所内の一同が思うことはひとつ。

KKKに黒人がどうやって会うんだ?

そこで同僚の白人刑事フリップ・ジマーマン(アダム・ドライバー)に白羽の矢が立つ。電話はロン、KKKとの直接対面はフリップが担当し、二人で一人の人物を演じることに。任務は過激派団体KKKの内部調査と行動を見張ること。果たして、型破りな刑事コンビは大胆不敵な潜入捜査を成し遂げることができるのか―!?

(出典元:https://bkm-movie.jp/intro_story/ )

監督

 スパイク・リー 

1957年、アメリカ生まれ
~主な作品~
・『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989)
・『マルコムX』(1992)
・『ラストゲーム』(1998)

キャスト

ジョン・デヴィッド・ワシントン ( ロン・ストールワース )

1984年、アメリカ生まれ
~主な作品~
・『マルコムX』(1992)

アダム・ドライバー (フリップ・ジマーマン )

1983年、アメリカ生まれ
~主な作品~
・『スター・ウォーズ/フォースの覚醒 』(2015)
・『パターソン』(2016)
・『スター・ウォーズ/最後のジェダイ 』(2017)

感想

衝撃の実話を基にしたストーリー!

黒人がKKKに潜入?そんなことあるわけないでしょ!?
というウソみたいな実話を基に映画化したこの作品。

KKKとは何ぞやというところですが・・・

クー・クラックス・クラン(英: Ku Klux Klan、略称:KKK)は、アメリカの秘密結社、白人至上主義団体である。


白人至上主義団体」とされるが、正確には北方人種を至上とし(ノルディック・イデオロギーという)、主に黒人、アジア人、近年においてはヒスパニックなどの他の人種の市民権に対し異を唱え、同様に、カトリックや、同性愛者の権利運動やフェミニズムなどに対しても反対の立場を取っている。
マニフェスト・デスティニーを掲げ、プロテスタントのアングロ・サクソン人(WASP)などの北方系の白人のみがアダムの子孫であり、唯一魂を持つ、神による選ばれし民として、他の人種から優先され隔離されるべきである、と主張する。
名前の由来はギリシャ語の「kuklos(円環、集まりの意)」の転訛と英語の「clan(氏族、一族)」を変形させたものと言われる。別の説として、ライフル銃の操作音が起源という説もあり、アーサー・コナン・ドイルの短編『オレンジの種五つ』で紹介され世に広まった[1]。団員は「クークラクサー」、もしくは「クランズマン」と呼ばれた。
白装束で頭部全体を覆う三角白頭巾を被りつつデモ活動を行う集団として世間で認知されている。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%B3#%E6%A6%82%E8%A6%81

というなかなか過激な団体ですね。
今も結構な数の会員が居るようです…

そんなKKKに潜入する際、黒人であるロンは電話で会話、
面着で会う際はフリップがロンとして接触するという役割分担らしいですが…

いや、バレるやろ!!!(笑)

まあ昔の電話の音質なら大丈夫だったのかもしれないけど、
そもそもフリップが電話に出ればええやん!
というツッコミどころはありますが、見事潜入に成功して監視していきます。

作品中にも出てきますが、人種差別の意識を持つ白人警官もいる中での
黒人捜査官というだけでも異例な時代でのこの話は、唯一無二と言えるでしょう。

ただ、今もアメリカでは白人警官の黒人への迫害行為が問題になっており、
半世紀経った今も、本質は全く変わっていないのだなと感じさせますね…

ロンとフリップのバディが痛快!!!

実話を基にしたストーリーは展開が重くなりがちですが、
この2人のバディによってそれを打ち消しているように感じますね。

掛け合いも面白く、黒人とユダヤ系というそれぞれのバックボーンを
持った2人が潜入することで緊迫感も生まれます。

緊張と緩和を上手く使い分けた演出で、見る者を惹きつけているように感じます。

あと、改めて、ローラ・ハリアー美人!!!

人種主義への徹底した否定

「グリーンブック」が最後に希望を見出す理想的なエンディングなのに対し、
この作品はラストにデモ中の黒人の列に車が突っ込む衝撃的な実際の映像を織り込み、
今の社会構造の現実を見ている者たちに突きつけます。

これは黒人監督ならでは、スパイク・リーならではの演出で、
決して人種差別は終わっていないという黒人解放運動さながらの
強いメッセージ
が込められているのがわかります。

ストーリーのオチも、白人がミスして襲撃が失敗に終わるようになっており、
若干おっちょこちょいで間抜けなように描かれているのも
皮肉を込められた演出なのでしょう…

個人的には、じゃあアジア系やヒスパニックの人たちは?
とは思うけど…(苦笑)

また、劇中にKKKの指導者が「アメリカ・ファースト」と叫んだり、
実際にトランプ大統領が白人の黒人に対する迫害行為を擁護するような映像を
差し込んだりと、現政権への不満が滲み出ています。

スパイク・リーの作品は極端といえば極端ですが、
今の時代には必要なのではと思います。

ただ、これが更なる衝突のタネになるのではとも思いますけどね(笑)

まとめ

「グリーンブック」とは真逆のこの作品。
非常にスパイク・リーらしい作品に仕上がっています。

半世紀前の実話ですが、今も社会構造は変わっていない。
人の本質もそう簡単には変わらない…

そんなように見て思いますが、
逆に変わらなければいけないのだと、この作品を通じて
スパイク・リーが訴えかけているようにも感じます。

テーマは重いですが、テンポは速くて見やすく仕上がっており、
考えさせられることも多いので必見です!