映画「ロケットマン」の感想(ネタバレあり)エルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル映画 

映画レビュー

こんにちは、シュッドです!

今回は「ロケットマン」についての感想です。

先日までクイーン、フレディ・マーキュリーを題材にした「ボヘミアン・ラプソディ」が大ヒットしておりましたが、今回はあのエルトン・ジョンが映画に!

エルトン・ジョンといえば、「Your Song」などの名曲を生み出す稀代のヒットメーカーとして有名ですが、その反面で様々な依存症や同性愛といったプライベートの部分でもフォーカスされてきました。

そんなエルトンの波瀾万丈な半生を描いたこの「ロケットマン」。

早速鑑賞してまいりました!!!

映画「 ロケットマン 」の基本情報

あらすじ

I WANT LOVE ―
愛が欲しい、でも叶わない少年時代

イギリス郊外ピナー。家に寄りつかない厳格な父親と、子供に無関心な母親。けんかの絶えない不仲な両親の間で、孤独を感じて育った少年レジナルド・ドワイト。唯一神に祝福されていたのは彼の才能――天才的な音楽センスを見出され、国立音楽院に入学する。その後、寂しさを紛らわすようにロックに傾倒する少年は、ミュージシャンになることを夢見て、古くさい自分の名前を捨てることを決意する。新たな彼の名前は「エルトン・ジョン」だった。

YOUR SONG ―
バーニーのいる人生は素晴らしい

レコード会社の公募広告を見て応募したエルトン(タロン・エガートン)。同じく応募者のバーニー・トーピン(ジェイミー・ベル)の美しい詩の世界に惚れ込み、インスピレーションを受けたエルトンがメロディを生み出す形で一緒に曲作りが始まる。そして、何気ない朝の食卓で生まれた一曲――彼の代表作として世界的に知られるスタンダード・ナンバー「ユア・ソング」――が目にとまり、デビューが決まる。LAの伝説的なライブハウス《トルバドール》でのパフォーマンスをきっかけにエルトンは一気にスターダムへ駆け上がっていく。

ROCKET MAN ―
たった一人、燃え尽きていく

エルトンは、楽曲の完成度の高さと、観客を圧倒するパフォーマンス力で全世界にその名を轟かせていくも、心は満たされない少年時代のままだった。彼を長年にわたってサポートしたマネージャーのジョン・リード(リチャード・マッデン)とは、恋人でもあったが泥沼でもがくような関係を続け、いつも本当に必要とする相手から愛を得られないエルトンの心を深く傷つけた。売れ続けるプレッシャーとの戦いの中で、依存や過剰摂取に陥り、心身共に追い詰められる。

GOODBYE YELLOW BRICK ROAD ―
虚飾の人生の先にある未来

成功と快楽に溺れ、堕落した生活を送るエルトンを前に、バーニーさえも彼の人生から遠ざかっていく。絶望の淵に立たされたエルトンは、ライブ開始を待つ超満員のステージ裏で、ある選択をする。それは思いも寄らない形で、彼の人生を大きく変えていくことになるのだった。そして、今、感動のフィナーレの幕が開くのだった。

https://rocketman.jp/

監督

監督はデクスター・フレッチャー
ボヘミアン・ラプソディ」の最終監督を務めたことで知られています。

そんな監督の次作品が同じジャンルであるミュージシャンの伝記映画をやるというから注目せざるを得ないですよね。
しかもクイーンからのエルトン・ジョン!
かなりハードルが上がるので、よく引き受けたな…とも正直思います(笑)

キャスト

エルトン・ジョン役はタロン・エガートン

キングスマン」のエグジー役で大ブレイクしたのはご存じですよね?
そういえば、「キングスマン:ゴールデン・サークル」にエルトン・ジョン出ていたので、その繋がりもあるのか??

ただ、この役のために5か月間ボイストレーニングとピアノレッスンをしていたそうで、この作品に掛ける熱量は相当のものです。

余談ですが個人的には、少し前にイッテQで出川哲朗にカンヌで神対応をしていたのを見て、スゴイ好印象です(笑)

他のキャストですが、相棒となる作詞家バーニー・トービン役にはジェイミー・ベル、マネジャーのジョン・リード役にリチャード・マッデン
そして母親役にブライス・ダラス・ハワードというキャスティング。

この役者陣がどのような歌声を披露するのかというのも必見です!

感想

愛に飢えた不遇の少年時代

物語を通して描かれているのは、エルトンの孤独と、孤独が故に誰かに愛されたいと切望して転落し、再生していく過程です。

始まりのシーンは、ど派手なコスチュームで颯爽と歩き、入っていく部屋は更生施設。
そこで、エルトン自身の子ども時代の回想から始まります。

両親は仲が悪いうえ、父親に関してはエルトンに興味がなく、母親も浮気中。
そんな複雑な家庭環境のもとで育ったエルトンは、程無くして自らの並外れた音楽の才能を見つけます。
そして、王立音楽学校に入学し、その才能を伸ばしていきます。

しかし、両親はエルトンには見向きもしない・・・

そんな子ども時代があったせいで、エルトンの他人からの承認欲求に繋がっているのかと感じます。

子ども時代での特に印象的なシーンとして、父親にしきりにハグを求めるシーンがあります。
そのシーンからもエルトンの承認欲求の強さが垣間見れますね。
(結局、1回もハグされないまま、父親はエルトンの元を去ってしまうのがなんとも切ないですね…)

自らのセクシュアリティと友情との狭間

続いて、子ども時代から青年時代へと時代は移ります。

エルトンはバンドを組んでいて、アメリカの歌手のイギリスでのツアーバンドをやることになります。
そこで出会った黒人男性と肉体関係となり、自らのセクシュアリティを認識するわけです。

その後、新聞で見たレコード会社の公募で出会ったのが、長年の相棒であり親友となるバーニー。
バーニーの書く詩に惚れ込み、二人三脚で楽曲づくりをしていきます。

そんな中、エルトンはバーニーに対し、友情と愛情との間で揺れ動くことになります。
そこで、バーニーはエルトンに「君と僕とで抱いている愛情は種類が違うんだ」と優しく諭します。

そして、エルトンとバーニーは良き親友として楽曲づくりに没頭していくわけです。

そうやって完成したのが「Your Song」。
エルトンの最初のスマッシュヒットとなる作品であり、今でも歌い継がれている名曲ですね。

どこまで事実なのかは分かりませんが、このシーンは中盤で最も感動するシーンだと個人的に思います。

そしてエルトンは一躍スターダムを駆け上がっていくのです。

スーパースターが故の苦悩と再生

スターとなったエルトンはマネージャーであるジョン・リードと出会います。

自分と同じセクシュアリティを持つ彼に、エルトンは自分の居場所を見出してパートナーとして今までのスタッフなどの周りを捨ててまで結ばれようとします。

しかし、そんな日々は長くは続かず、結果的にはリードはエルトンの印税の20%を受け取る契約だけを残し、エルトンを捨てることになります。

この作品ではリードはビジネス(お金)目的で近づいて、エルトンをまんまと騙したような描かれ方をしていますが、本当のことは分かりません。
ただ、エルトン本人が監修を務めていることもあり、エルトン自身はそう感じているのは間違いないでしょう。

リードと別れ、エルトンはより自暴自棄になり、アルコールやドラッグ、処方薬や買い物依存がますます強くなっていきます。

しかし、エルトンの人気はうなぎのぼり。
自暴自棄になっている自分から、近い人間は離れていくのに対し、ファンは熱狂的に支持してくれる。
そうやって虚像であるスーパースター:エルトン・ジョンであり続けることで自らの承認欲求を見たし、本来の自分を見失っていくのです。

そんな時、バーニーはエルトンに親友として忠告をします。
しかし、エルトンは素直になれず拒絶し、バーニーはエルトンから離れて地元の農場に戻ってしまいます。
そしてエルトンは本当に自分を気にしてくれている存在に気づき、自分と向き合う覚悟をします。
ど派手な衣装でコンサート会場から飛び出し、自ら更生施設へと向かい、最初のシーンへと戻るのです。

施設に入所中、一切ピアノに触れないエルトン。
ある日、バーニーがそんなエルトンの元を訪れます。
そして詩に曲を付けるように依頼をします。

バーニーは最後までエルトンを信じ続け、親友として再起できるように見守っていたんですね。

そうして、エルトンはありのままの自分を受け入れて、再びスターとして復活を遂げるのです。

これが本当の出来事だとしたら、やっぱりスターって普通の人生じゃないですね(笑)

エルトンはその後、愛するパートナーを見つけ、本当の幸せを手に入れることになりますが、この映画で感じたことは、バーニーへの感謝なのかなと感じました。

結局最後まで寄り添っていたのは、リードでもなく両親でもなく、バーニーだったですからね。

まとめ

やっぱりスターっていうのは複雑な人生を歩んでいるんだなと改めて感じた映画でした。

上記には書いていないですが、ミュージカル映画としても素晴らしく、タロンの歌声は吹き替えなしとは思えないクオリティです。

ボヘミアン・ラプソディ」でハードルが上がっていることを加味しても、素晴らしい映画でした。

ということで、評価は7/10です!
7.0

ありがとうございました!